占術解説

七政四余(しちせいしよ)

星宮図(せいきゅうず)高い的中率――それゆえに、「人心を惑わす」とされ、唐代に研究・使用を禁じられた占いがあります。

その占いとは、
「七政四余(しちせいしよ)」。
七つの実星と四つの仮想天体の動きから、さまざまな事象を占う占星術です。

複雑な計算で導かれるホロスコープ――星宮図(せいきゅうず)に
は、十二長生(じゅうにちょうせい)や二十八宿(にじゅうはっしゅく)、多数の神殺(しんさつ)などが書き込まれ、中国占術の要点が凝縮されています。そのため、読み解くには広い知識と経験を要し、使い手も限られていました。

また、唐代に禁止されて以来、七政四余から紫微斗数や四柱推命が派生し、占術の主流となっていったと考えられています。

現在では、残された文献も少なく、本場の中国でもその存在自体を知らないという人がほとんど。日本にあっては、かなりの占い通でもその全貌を把握している人はいない、幻の占星術なのです。

   


ホロスコープ 星宮図(せいきゅうず) 解説
星宮図(せいきゅうず)
それぞれの説明文の上にマウスカーソルを乗せると、星宮図での位置を赤く示します。
支配星 星が入らない宮を補います。
天の十二宮 性格・性質などを表します。
地の十二宮 それぞれの宮が象徴する意味で星宮図を読み解きます。
十二長生(じゅうにちょうせい) 気運の推移を表します。
神殺(しんさつ) さまざまな事象を表します。
二十八宿(にじゅうはっしゅく) 十一の星の吉凶を判断するのに使用します。

 

【天の十二宮】

白羊宮(はくようきゅう) 「忍耐強さ」「義理人情」など
金牛宮(きんぎゅうきゅう)  「保守性」「思考力」など
陰陽宮(いんようきゅう) 「機敏」「柔軟性」など

巨蟹宮(きょかいきゅう)

「従順」「理論的」など
獅子宮(ししきゅう) 「直感」「華やかさ」など
室女宮(しつじょきゅう) 「探求」「自己顕示」など
天秤宮(てんびんきゅう)  「信用」「安定」など
天蠍宮(てんかつきゅう) 「社交性」「柔軟性」など
人馬宮(じんばきゅう)  「決断力」「積極性」など
摩羯宮(まかつきゅう)    「堅実」「勤勉」など
寶瓶宮(ほうべいきゅう) 「順応性」「冷静」など
雙魚宮(そうぎょきゅう) 「行動力」「感受性」など

【地の十二宮】

命宮(めいきゅう)  才能や本質など、
あなた自身について
財帛宮(ざいはくきゅう)  財運
兄弟宮(けいていきゅう)  兄弟姉妹・友人との関係

田宅宮(でんたくきゅう)

不動産、両親との関係
子女宮(しじょきゅう)  子供
奴僕宮(ぬぼくきゅう)  同僚、目下の人との関係
夫妻宮(ふさいきゅう) 恋愛、結婚、配偶者
疾厄宮(しつやくきゅう) 病気
遷移宮(せんいきゅう) 旅行、引越し
官禄宮(かんろくきゅう) 職業、地位・名誉に関すること
福徳宮(ふくとくきゅう) 幸運、性質、精神的な喜び
相貌宮(そうぼうきゅう) 外見や性格

【十二長生】

長生(ちょうせい) 発展
沐浴(もくよく)  不安定な状態
冠帯(かんたい)  気運の上昇

臨官(りんかん)

活発な状態
帝旺(ていおう)   頂上に至る
衰(すい)  衰え始め
病(びょう) 衰退していく
死(し)  停滞
墓(ぼ) 蓄積
絶(ぜつ) 変動
胎(たい) 好転の兆し
養(よう) 物事の始まり
使用する星

【七つの実星と四つの仮想天体】
以下の十一個の星の配置を見て、星宮図を読み解きます。


太陽  太陽   月  月
木星  木星   火星  火星
土星  土星   金星  金星
水星  水星   紫気(しき)  紫気
(しき)
月孛(げっぱい)  月孛
(げっぱい)
  羅候(らごう)  羅候
(らごう)
計都(けいと)  計都
(けいと)
     

 

【十干化曜星】
上でご紹介した十一個の星のうち、太陽をのぞく十個の星には、
占われる人の生まれ年によって「十干化曜星」が割り振られます。
「十干化曜星」は、運命のうつろいゆく末を示します。

天禄星(てんろくせい)  天禄星
(てんろくせい)
  天暗星(てんあんせい)  天暗星
(てんあんせい)
天福星(てんぷくせい)  天福星
(てんぷくせい)
  天耗星(てんもうせい)

 天耗星
てんもうせい)

天蔭星(てんいんせい)  天蔭星
(てんいんせい)
  天貴星(てんきせい)  天貴星
(てんきせい)
天刑星(てんけいせい)  天刑星
(てんけいせい)
  天印星(てんいんせい)  天印星
(てんいんせい)
天囚星(てんしゅうせい)  天囚星
(てんしゅうせい)
  天権星(てんけんせい)  天権星
(てんけんせい)

*コンピュータで表示できない漢字について*
羅候(らごう)の「ごう」、
二十八宿のひとつ氏宿(ていしゅく)の「てい」は、
コンピュータで表示できない漢字のため、「候」「氏」で代用しています。
   
  参考文献  
   
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